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投稿者:タチバナ ナツメ
基本情報
タイトル 【Heroic Paranoia】カスパー・ハウザー
タグ *Heroic Paranoia *カスパー・ハウザー
コメント 世界の偉人イラスト化企画【Heroic Paranoia☆2012!!!】用のイラストです^^
三枚目は、19世紀最大のミステリーのひとつと言われる謎の少年、“カスパー・ハウザー”を描きました!
偉業を成し遂げた人ではないですが、オカルトやミステリー好きの人には結構有名なんじゃないかと思いまして(笑)
小説の題材に使っていたりすることもあり、結構いろんな本を読んだりして調べてたので、思い入れのある人物なのですヾ(*´∀`*)ノ

*****

ここでもまた、知らない方のために解説を!
彼の逸話は歴史的なところ以外にも、生物学的にもかなり興味深いお話ですよー^^

1828年5月26日、ドイツのニュルンベルクでの出来事。
人通りの少ない街の広場に、奇妙な少年が現れました。

何かに怯えたような様子の少年は、保護した街の住民に何を聞かれても「weiß nicht.(わかりません)」と答えるだけで、それ以外の言葉を全く知らない様子でした。
手には意味不明の文章が書かれた手紙を持っていて、素性も全く不明。
手紙の内容によると、少年の年齢は15歳で、カスパーという名前らしいのですが、それ以外のことは全くわからないままでした。
足に怪我を負っていることに気が付いた街の住人が、彼の履いていた靴を脱がせようとすると、彼の足の関節は異様なほどにまっすぐピンと伸び、普通とは逆の方向に曲がり掛けている状態であることに気が付きます。

「もしかしてこの少年は、今まで歩いたことがないのでは……?」



警察に保護されることになったカスパーは、依然として言葉もろくに話せないままでした。
彼の話すたった一つの“わからない”という言葉は、何を言おうと機械的に繰り返されるだけで、おそらく彼は“わからない”の意味すらも分かっていない様子だったそうです。
お手上げかと思われたとき、少年に紙とペンを渡してみると、彼はそこに“カスパー”、“ハウザー”という二つの単語を書きました。彼がカスパー・ハウザーと呼ばれるようになったのは、そのときからだそうです。

保護された当時のカスパーは、肉や牛乳を口にすると吐いてしまい、パンと水以外は何も食べられなかったそうです。また、鏡の中の自分を捕らえようとしたり、人間らしからぬ異常な行動が目立っていました。
後に彼を保護し、養育することを引き受けた法律家のフォイエルバッハは、彼の行動を分析した結果、
「カスパーという少年は、外界からは隔離された空間に長期間閉じ込められて育ってきた」
という推測に至りました。
他にも彼は、灰色の猫を見て“顔を洗えば色が落ちるのに、どうして顔を洗わないのか”と言ったり、歩道で寝ている牛を見て“どうして家に帰って寝ないのか”などと言っていたそうです。

特殊な環境で育てられたカスパーには、時間の概念などの、人間的な一般概念も備わっていませんでした。
その後、警察を出て、ダウマー教授のもとへ引き取られることになったカスパーは、ダウマー教授によって様々な教育を施されることになります。
カスパーに知能の遅れはなく、順調に次々と知識を吸収していったものの、とうとう“神の概念”だけは理解することができなかったそうです。
他にも彼は、生物と無生物の区別がつかず、人形に食べ物を与えようとしたり、人形に命がないことを理解していなかったとか。

そして驚くべきことに、カスパーには、普通の人間にはない超能力のような力が備わっていました。
彼の五感は異様なまでに鋭敏に研ぎ澄まされていて、暗闇の中で聖書を読む、隣の部屋の微かな物音を聞き分ける、遠くの蜘蛛の巣に獲物がかかっていることを言い当てる、握った金属が何であるのか区別するなど、魔法のような能力が備わっていたのです。
窓もなく、立ち上がることすらできない低い天井に閉ざされた狭い空間で、パンと水だけを食べ、自分以外の人間を一度も見ることなく育った(これは言葉を覚えてからのカスパーに聞き出した情報だそうです)カスパーだからこそ、備わった能力だということなのでしょうか……しかしその能力は、外界の人間とともに生活していく中で、徐々に衰えていきました。


そして、カスパーが保護されて五年と少しがたった頃。
カスパーは、正体不明の男に胸をナイフで刺され、殺害されてしまいます。
犯人を目撃したのはカスパー本人だけで、結局逮捕されることもないまま、いつの間にか事件は終わりを迎えてしまいました。
カスパーを殺害した犯人には諸説あり、カスパーの正体が、外見的に非常によく似ているバーデン大公の隠し子であったため、口封じのために殺されてしまったという説や、時間がたつにつれて世間からの関心が薄れてゆく自分に、再び注目してもらうために行った自作自演の事件だとする説など、様々な説がささやかれています。
しかし、結局のところ真実は闇の中で、本当のことを知っている人は誰もいません。



カスパー・ハウザーを殺したのは誰なのか?
彼は一体、どこからやってきたのか?
それは19世紀最大のミステリーとして語り継がれているのです。



*****


ミステリー好きにはたまらないお話ですよね!
ここに書いてあるのは結構飛ばし飛ばしの内容だったりもするので、カスパー・ハウザーについてもっと詳しく知りたい方は、wikiを参照してみてください><

ちょっと忙しくてサイトが更新できない日が続いてたのですが、今週末には必ず!
偉人企画特設サイトはこちら!
12月2日まで、参加者さん募集中ですー^^
http://tenkyuugi.web.fc2.com/project/index.html
iコード i61758 掲載日 2012年 11月 27日 (火) 00時 46分 48秒
ジャンル イラスト 形式 JPG 画像サイズ 591×807
ファイルサイズ 122,729 byte

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-みてみん(Mitemin)-